井野さんのきょうのドル円予想レンジは142.00円~146.00円。井野さんは「きょうも振れ幅が大きくなると考えておきたい。スマートフォンなどの関税除外の話、一時的という話もあるので金曜は一旦ドル安円高の動きに歯止めがかかったように見えるが、きょう発表される詳細いかんでは大きくふれる展開となりそう」などと述べた。注目ポイントは「日米関税交渉は為替もテーマ」。井野さんは「加藤財務大臣は9日に為替がテーマになりえると承知していると発言。赤澤大臣も先方が持ち出せば議論することになるとしている。トランプ大統領は円安を問題視していることを示唆している。通貨安誘導をしているかどうかではなく、ここまでの結果、推移、水準の問題。昨年はドル円が160円台から直近では140円台と円高になったといえるがトランプ大統領はまだまだ円安だと考えているのではないか。2017年から21年までの4年間終盤はドル円は100円近い水準。いぜん3割程度は円安。ベッセント財務長官は日本では円高が進行していると発言。足元の水準とは隔たりがある。為替介入を念頭に置いたマールアラーゴ合意の実現が意識されても仕方がない状況。ドル売り円買いの介入をするには外貨準備に限りがある。米国債の売却が前提にならざるをえない。アメリカの国債売り圧力が強まっているなかでは難しい。ベッセント財務長官は日銀は金利を引き上げておりすべては自然なことと述べ。今の時点では日本の金融政策が円安是正のピースとして位置づけられている。利上げはしばらく棚上げになりそうというムードになっているが日銀が利上げ継続の姿勢を撤回することはないのではと考える。トランプ政権が長期金利の押し下げを目指していることを考えると日本の金利は短期だけでなく中長期の金利をどうするかがポイントになるいかもしれない」などと述べた。