中国国家宇宙局はサンプルを収めたとするカプセルが内陸部の内モンゴル自治区に着地し、ミッションは成功したと発表した。中国の無人の月面探査機・嫦娥6号は先月打ち上げられ、今月2日、月の裏側の南極周辺に着陸したとされている。月の裏側の複数の地点で地表や地中から土壌や岩石のサンプルを採取した。カプセルは今後、北京に運ばれたあと、分析が行われるということで、月の裏側のサンプルが確認されれば、世界で初めてとなる。習近平国家主席は人類史上初めて月の裏側からのサンプルリターンを実現し、宇宙強国と科学技術強国を築くうえで、また一つ象徴的な成果を得たとするメッセージを出した。中国としては今回のミッションの成功をアピールして今後の月面探査と開発の分野で世界をリードしていきたい考え。月の裏側の南極周辺には水が氷の状態で存在する可能性が指摘されていて、中国は今回得られたデータを基に月探査や開発を有利に進めていくねらいもあるとみられている。