米ロ接近で欧米に亀裂が入った。24日アメリカが国連安全保障理事会でロシアとウクライナの紛争の早期終結を求める決議を提出し採択されたがロシアによる侵攻などロシアを非難する言葉やウクライナの領土保全を求める内容は盛り込まれず賛成はアメリカ・ロシア・中国など10カ国、棄権はイギリス・フランスなど欧州5カ国。前嶋和弘樹によると米露中対欧州などこれまで聞いたことがなく西側諸国の連携の潮目が変わる大きな出来事が起こったと指摘している。第2次世界大戦後のヨーロッパ西側は資本主義の自由競争、東側は経済活動を政府が管理する社会主義で対立を深める形で1949年NATO、1955年ワルシャワ条約機構を結成、核兵器の量産や外交など40年以上の東西冷戦時代が続続き、1989年にベルリンの壁崩壊で冷戦の終結宣言から1991年にソ連が解体となった。1998年にロシアが加わりG7がG8になったが2014年ロシアがウクライナ領クリミアを一方的に併合したことからG8参加が停止した。アメリカ・トランプ大統領がロシア・プーチン大統領の意向に沿う形でウクライナでの和平合意の締結を図るのではないかとヨーロッパ諸国が危惧する。CNNによると、トランプ大統領はNATO脱退を検討かと伝えている。前嶋和弘教授は「2大大国で物事を決めていく構図を目指しているのではないか、日本やヨーロッパなど西側諸国の世界への影響力が弱まる可能性」と指摘した。
URL: http://www.nato.int/