TVでた蔵トップ>> キーワード

「NATO」 のテレビ露出情報

戦後80年揺らぐ核の傘。ヨーロッパで核軍拡の動き。核の傘というのは、核共有と言われる仕組みで冷戦下で築かれたもの。第2次大戦後のヨーロッパは、アメリカなどの西側陣営とソ連などの東側陣営の東西冷戦が激化しており、そうした中でアメリカは核の脅威で対抗しようとした。当時のアイゼンハワー大統領が打ち出した「大量報復戦略」。通常兵器を増やさず核兵器による抑止に頼るもので、アメリカの軍事予算を削減する狙いもあった。アメリカはヨーロッパにも核配備を進めていった。1957年にはNATO核備蓄制度が創設され、同盟国に割り当てた核兵器を米軍が備蓄することが決定。その後同盟国は核兵器を搭載可能な航空部隊を編成することや、有事の際に米軍が核を提供し、同盟国が作戦行動を行う核共有という仕組みが作られた。そして現在までアメリカが核の傘となる体制が維持されている。米国の核兵器は、ドイツ・イタリア・ベルギー・オランダ・トルコの5施設に約150発の核弾頭を保管していると見られている。こうした核の傘に頼る体制が転機を迎えている。ミュンヘン安全保障会議で、米・バンス副大統領は「脅威はロシアではなく欧州内部」だとして、イギリスやドイツなどの民主主義や価値観を名指しで批判した上で、欧州各国に国防費の増額を要求。またトランプ大統領も3月に記者の取材で「NATO加盟国が国防費を支払わないなら私は彼らを守らない」などと明言。こうした中、欧州独自の核の傘を目指す動きも出ている。先月10日、英・スターマー首相と仏・マクロン大統領がロンドンで会談し、ノースウッド宣言を行った。核抑止について政策の調整を行う核運営グループを設立。産経新聞によると、英仏が欧州諸国に拡大抑止(核の傘)を提供することを想定していることを示唆。ただストックホルム国際平和研究所によると、今年1月時点の核弾頭保有数は、仏290・英225と米ロと比べると一桁少ないという現状がある。日経電子版によると、イギリスは実践での使用を想定した戦術核を保有していないという。BBCによると、6月にイギリスが防衛改革を発表しており、新型核弾頭開発に約2兆9000億円を投資するという。また核の専門家の話として、17年ぶりにアメリカの戦術核がイギリスに先月輸送された可能性が高いという指摘をしている。欧州専門家の話では、イギリスで自前の戦術核の開発などを行い核使用の自由裁量を確保すべきとの意見も出ているという。
欧州の核共有が出てきた背景には、50年代後半にソ連の核戦力が近代化しアメリカが射程に入るようになった。そうすると欧州の間では、アメリカは果たしてニューヨークやワシントンが犠牲になるリスクを犯してでも欧州を守ってくれるのかという疑問が出てきたという。これをそのまま放置すると欧州各国は独自に核武装しかねず核拡散が起きてしまうため、アメリカが欧州諸国と相談して考えたのが核共有という仕組み。アメリカの戦術核を欧州各国に配置しアメリカが独占管理。その運搬手段は各国が提供。ハード面で仕組みを作った上で加盟各国が核の計画や能力について話し合う核計画グループを作り、各NATO加盟国はアメリカの核の計画や能力について一定の発言権を得るようになった。それが核共有と言われているもの。これはもともと核拡散を防ぐ面もアメリカからするとあったという。これにより加盟各国はアメリカが拡大抑止をかけてくれないのではという心配を払拭して安心感を許容したというシステムになっている。
仮にNATO加盟国が攻撃を受けた場合、核を使用するような事態があるとすれば北大西洋条約の第5条に記載されてる集団防衛が考えられる。第5条はこれまで歴史上1回しか規程されていない。それは2001年の9.11のテロの時。このときにも、条約上には規定のルールは明示されてない。これを規程するかどうかについて相当な話し合いが行われ、証拠のすり合わせをしたうえで1ヶ月後に5条が適応されている。こうした考え方はNATOの一般的な戦略は柔軟反応という。NATOが核を最終的に使用する可能性は残っており、それを決定するのは核を大部分所有しているいアメリカであり、若干持ってる英国の首相が決断をし、NATO加盟国のコンセンサスができた場合にこれを使用するという仕組み。
現在のトランプ政権はNATOの同盟の不均衡に不満を持ってる。第1次政権のときには全体の6割以上は米軍が負担していて、欧州全部合わせても4割満たないのはおかしいと、負担の不均衡問題というのを強く言っていた。6月に行われたハーグ首脳会議でその点をトランプ氏が強く言ったために、最終的に加盟各国はGDP比5%の軍事費を使うことで合意。ほとんどの国にとって倍以上になるため、非常に大きな欧州の軍拡ということが決まっていく。だがアメリカは納得しておらず、欧州に対する関与をこれから下げる傾向が見られている。バルカン半島でNATOの大軍事演習が行われたが、今回米軍は不参加だった。ウクライナに対する軍事支援の支援会議の議長役だったアメリカが降りた。秋に予定されてる米軍のグローバルな体制見直しにおいて、在欧米軍を削減するという話が出ているという。そこでロシアを抑止するためにも、ヨーロッパ側の自律性を高めなければならないという思いにかられていて、それが今の英仏の連携や、英独の連携などに繋がっているという。
中室さんは、当初は拡散を防ぎたかったということで核共有が始まったが、核共有とNPTの整合性がどうしてもとれないのではなどという批判は比較的古くからあるのではと思っている。そう考えると核不拡散体制を弱めることと拡大抑止の信頼を補強するのがトレードオフになってるように見えるなどと述べた。広瀬さんは、NPTに違反してるという批判はずっとあり、それに対し公式には核は全て米軍が管理、使用する際も米軍が決める。それをNATO加盟国側が運用するというシステムになっている。元々50年代に核拡散の恐怖があったときに、一番危ないと言われたのはドイツ。当時はソ連の脅威が今以上に凄まじかったため、脅威に対抗することとドイツの核拡散を防ぐことを考えたうえでの適切解が当時としては核共有だったということになっている。それゆえにNATO加盟国も核共有があることである程度安心感が与えられている。ロシア・ウクライナ戦争が始まる前までは安心感は幻想ではという議論があったが、戦争が始まってみると核を使用する可能性を示唆する相手に人道上の問題や法的問題をいくら説いてもあまり意味がなく、核共有を一旦止めるという方向性があったドイツがあえて転換して補強する姿勢になっている。英仏が核抑止で連携の動きを見せているが、双方で若干のニュアンスの違いがあるという。合意文書では、核について製作・能力・計画について調整を行っていくという言葉になっている。だが数量てきに英仏は少なく、ほとんど戦略核のため戦術核としてはほとんど使えないという問題もある。そもそもフランスは核の管理について独占していたので、各国から透明性がないと思われていて信頼感が得られない。さらにイギリスも6月にNATOの核共有に復活するといい出している。そのため必ずしもイギリスは単純に英仏連携に走るというわけではないが、ヨーロッパの自律性を高める動きが様々に動いているという。

他にもこんな番組で紹介されています…

2025年11月7日放送 13:00 - 17:12 NHK総合
国会中継(衆議院予算委員会質疑)
立憲民主党・無所属 岡田克也さんから関連質疑。外交問題を中心に議論をしたいという。気になるところを言いたい。総理は、「世界で最も偉大な日米同盟を基軸として」「力強い日本外交を取り戻して国際社会の平和と繁栄により役割を果たしていきたい」と述べている。英米、NATO以上に、偉大な同盟である根拠を教えてほしい。そもそも偉大とは何か。日米はインド太平洋の礎となってい[…続きを読む]

2025年11月4日放送 10:05 - 10:55 NHK総合
キャッチ!世界のトップニュース(ニュース)
チェコで先月行われた選挙で第一党となった、ウクライナ支援に反対する最大野党が移民に反対する極右とされる政党などと連立政権を組むことで合意し、3日協定に署名。これらの政党は全てEUの環境政策や難民政策に批判的。ウクライナ支援、特に弾薬の調達資金を減らすべきだとしている。バビシュ氏は、極右が求めているEUやNATOからの離脱の是非を問う住民投票は阻止したが、EU[…続きを読む]

2025年11月4日放送 8:14 - 9:50 フジテレビ
サン!シャインニュースのKEYボード
高市政権は防衛力強化のためにGDP比2%への増額を今年度中に前倒しする方針。日米首脳会談で高市首相はトランプ大統領に対して「日本の防衛力を抜本的に強化していくことを示した。防衛費は今年度当初予算から1.1兆円増えた約11兆円(GDP比2%)としている。2024年の国防・軍事費ランキングで日本は約8.5兆円で10番目だが、GDP比2%の約11兆円に上げると8番[…続きを読む]

2025年10月28日放送 10:25 - 13:55 TBS
ひるおび(ニュース)
ホワイトハウス側からの発表でワーキングランチは日本の食材のほかにアメリカ産のコメと牛肉が出た、話題としてはアメリカへの投資について高市総理から地図を使って説明があったということ。日米首脳会談の後に「日米の関税交渉をめぐるアメリカへの80兆円規模の投資に関する文書」「レアアースなど重要鉱物の供給力確保についての文書」に署名した。これまで関税交渉では当初25%だ[…続きを読む]

2025年9月7日放送 7:00 - 7:40 NHK総合
NHKニュース おはよう日本(ニュース)
ロシア軍がウクライナへの侵攻を続けるなかウクライナ国防省の報道官は“ロシア軍が使用する砲弾の約半分は北朝鮮が供与している”として支援が続いているとの見方を示した。今月3日に行われた中国・北京の軍事パレードでは習近平国家主席、ロシア・プーチン大統領、北朝鮮・キム・ジョンウン総書記が出席し結束を印象付けた。この動きに懸念を示しているのはNATO制服組トップ・ドラ[…続きを読む]

© 2009-2025 WireAction, Inc. All Rights Reserved.