アメリカ・トランプ大統領の2期目の就任から20日で半年となる。アメリカのメディアの中には、「アメリカ国民はローラーコスターに乗っているようなもの」と伝える所もある。半年間で署名した大統領令は171になり、バイデン前大統領が4年間で署名した162をすでに上回っている。“アメリカ第一主義”を掲げるトランプ大統領は、各国に対し厳しい関税措置を打ち出し、貿易赤字の削減などを求め交渉を進めている。日本に対しては来月1日から輸入品に25%の関税を課すとしていて、圧力を強めている。NATOに加盟するヨーロッパ各国がアメリカに防衛を依存していると批判。加盟国は先月行われた首脳会議で国防費などの割合をGDPの5%に引き上げることで一致した。ロシアによるウクライナ侵攻を巡っては一時、ウクライナとの関係が悪化したが、最近はロシアへの圧力強化に乗り出し停戦の実現を目指している。国内では不法移民対策を最優先課題の一つとして掲げている。先月にはカリフォルニア州ロサンゼルスで滞在資格のない移民の一斉摘発が行われ、反発した住民と移民当局との間で衝突が起きた。トランプ大統領が州兵や海兵隊を派遣したのに対し、地元の知事や市長が「緊張を高める」と反発した。政府支出の削減に向け助成金の打ち切りや連邦政府職員の削減などを進めている。ハドソン研究所非常勤研究員のポール・スラシック氏は「多くの分野で抜本的な方針転換を目の当たりにした」などと述べた。
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