修学旅行に欠かせないバスだが、今月、都内の中学校で修学旅行の1か月前に貸し切りバスが手配できないという事態が起こったとSNSで話題となった。修学旅行を手配した大手旅行会社はドライバーの労働時間の規制が強化された2024年問題によって運転手不足が起きていることなどもバスを確保できなかった一因だと説明している。都内に本社がある大手貸し切りバス会社には全体で200台余りのバスがあり、修学旅行や社員旅行、旅行会社主催のツアーなどでバスを運行している。コロナ禍ではバスが1台も運行しない日が数か月続くなど厳しい状態となったが徐々に旅行需要が回復し企業や学校などから注文が増えつつある。ただ板橋区内の営業所ではバスの台数50台に比べ運転手は40人余りとバスより少ない状態が続いている。また今年度から運転手の労働時間規制強化により貸し切りバスの需要が多い今月や来月については条件が合わず仕事を断らざるをえないこともあった。安全な貸し切りバスの運行を続けるため、この営業所では運転手のシフト管理はパズルのように難しい。この会社では2024年問題の影響は今のところ大きくはないものの今後の需要回復や運賃の値上げなどで運転手の待遇改善が必要だとしている。