この夏、コメの品薄に困った人も多かったかもしれない。店頭には新米が出回るようになったが、気になるのは価格。東京23区のコメの価格の上昇率を表したグラフ。このように5月から上がり始めており、特に今月は去年の同じ月と比べて41.4%高くなっている。品薄、解消しつつある中でなぜこの価格が上昇しているのだろうか。埼玉県越谷市のスーパーでは徐々に新米が入荷するようになり、品薄が解消。この日は茨城県産のあきたこまちなど4つの銘柄が並んでいた。しかし値札を見ると5キロ入りは平均でおよそ3000円と去年の新米よりおよそ1000円、1.5倍ほど高くなっている。このスーパーでは去年までコメを特売の対象にしていたが、今は大幅な値下げは難しい。
なぜコメの価格が上がっているのか。原因の一つが生産コストの上昇。富山市でコシヒカリを中心に作っている大平真也さん。この日、散布していたのは去年までは使っていなかった液体の肥料。去年の猛暑で多くのコメが白く濁り、売り上げは前の年に比べて14%ほど下がった。暑い中でも品質を守るため穂が出たあとのタイミングでの肥料の追加をことし初めて決めた。さらにこれまで使ってきた肥料も原材料を輸入に頼っているものが多く、円安などの影響で5年前と比べて4割から5割ほど値上がりした。また、暑さ対策のための作業服の購入や去年買い替えた田植え機が10年前より100万円近く値上がりするなど肥料以外の生産コストも上昇している。
価格上昇のもう一つの要因がコメを確保するための競争の激化。コメの大手卸売会社。この日、幹部による会議が開かれた。会社では、全国のスーパーや外食チェーンなどに年間40万トン近くのコメを販売している。この日、精米工場に運び込まれていたのは栃木県産のコシヒカリ。仕入れ価格は去年よりおよそ3割高くなった。銘柄によっては5割ほど高くなっているものもある。
なぜコメの価格が上がっているのか。原因の一つが生産コストの上昇。富山市でコシヒカリを中心に作っている大平真也さん。この日、散布していたのは去年までは使っていなかった液体の肥料。去年の猛暑で多くのコメが白く濁り、売り上げは前の年に比べて14%ほど下がった。暑い中でも品質を守るため穂が出たあとのタイミングでの肥料の追加をことし初めて決めた。さらにこれまで使ってきた肥料も原材料を輸入に頼っているものが多く、円安などの影響で5年前と比べて4割から5割ほど値上がりした。また、暑さ対策のための作業服の購入や去年買い替えた田植え機が10年前より100万円近く値上がりするなど肥料以外の生産コストも上昇している。
価格上昇のもう一つの要因がコメを確保するための競争の激化。コメの大手卸売会社。この日、幹部による会議が開かれた。会社では、全国のスーパーや外食チェーンなどに年間40万トン近くのコメを販売している。この日、精米工場に運び込まれていたのは栃木県産のコシヒカリ。仕入れ価格は去年よりおよそ3割高くなった。銘柄によっては5割ほど高くなっているものもある。