おととし4月15日、和歌山市内の漁港で岸田文雄前総理が参議院補欠選挙の応援演説で現地を訪れた際、爆発物が投げ込まれた。安倍元総理の銃撃事件から約9カ月、警備態勢のあり方が再び問われ、対策が検討されてきた。警察庁は先月、参院選の期間中に特定の組織に属さない単独犯によるテロ対策として「LO脅威情報統合センター」を設置。インターネットでの殺害予告などに目を光らせるだけでなく、武器製造の際に生じる異臭や異音などの情報提供を住民に呼びかけている。さらに選挙期間中の警備も強化されている。おととい、都内で応援演説を行った立憲民主党・野田佳彦代表。会場では警察官などによる金属探知機によるボディーチェックや手荷物検査が行われ、演説場所と聴衆の間には広いスペースが設けられていた。演説後、聴衆と握手する際も前後をSPがしっかりと固めていた。小泉進次郎農水大臣が応援演説をした愛媛県新居浜市の会場では聴衆用の柵を設置。さらに金属探知機によるボディーチェックや手荷物検査も同じく行われている。警察によると、安倍元総理の銃撃事件後に要人警護の際に行うようになった。安倍元総理が背後から撃たれたことを教訓に街宣車の演台の後ろに盾を設置。後方のビルにも警察官を配置し、上からの監視を強化。今回の参院選は有権者である聴衆との距離が遠くなり、これまでとは違う様子を見せる。どのような影響があるのか。