都内の昌平小学校で行われていたのは、スポーツを取り入れて学ぶ防災訓練「防災スポーツ」。この学校では、毎年3年生が行っている。火災現場を想定した訓練では、片手で口を抑えながら、姿勢を低くして素早く進む。段ボールで視界の悪さも体験。楽しく学べるように、タイムも競うのも特徴。物を運ぶ訓練も、タイムを競うレース形式。手押し一輪車を体験することで、災害後の片付けをイメージする。防災スポーツを考案したのは、阪神・淡路大震災で被災経験を持つ篠田さん。都市防災の専門家らとともに防災スポーツを開発し、小学校などの依頼を受けて実施している。毛布を担架代わりにして、重さ約20kgの人形を運ぶ訓練では、身の回りのものを活用することの大切さを学ぶ。防災知識トレーニングでは、災害への備えについて学ぶ。訓練を行っている体育館には、問題を解くためのヒントが掲示されていて、退屈せずに学べる仕掛けが施されている。篠田さんは、楽しんだことは、誰かに伝えくなったり、もう一度やってみたくなる、それが日常の防災対策や家族での防災行動につながるなどと話した。別の取り組みでは、アイマスクをつけて、暗い中での避難を体験。視界がない中移動することの難しさを学べる。新聞紙で簡易的なスリッパを作る体験も。一時的に足を保護したり、避難所での室内履きに使ったりできる。