南海トラフ巨大地震で全国で最も高い最大34mの津波が想定されている高知県黒潮町。地震発生から最短8分後に津波が到達すると予想されている。毎年、避難訓練を続けるなど地震に備えてきた町では今回、高齢者などに避難を呼びかけた。対象は人口の4割以上をしめる約4600人の高齢者、229人の要支援者には直接避難を促した。しかし、避難したのは町全体で7人だった。わずかながら避難した高齢者の受け入れ体制にも課題があった。事前避難では行政から食事の提供はなく自ら調達する必要がある。さらに、心身の負担もあった。黒潮町は避難した高齢者の声を受け止め、今後にどう生かすか検討していきたいとしている。