今月から介護保険の制度の見直しに向けた議論が本格化している。介護保険制度は高齢者の介護を社会全体で支える制度だ。40歳以上が保険料を支払いサービスの財源に当てている。要介護者は現在約700万人いる。介護サービスの費用が年々増加している。制度ができた2000年度は3兆円余りだったが、現在は12兆円を超えている。また2040年度には26兆円まで膨らむと推計されている。今月から国の専門家部会で議論が本格化しているが焦点の一つは高齢者の負担を引き上げるかどうかだ。また当初は去年末に結論を出すつもりだったが2度先送りされている。介護保険制度の論点は「人材の確保」もある。対策は打っているがまだ十分ではない。もう一つが業務の効率化だ。今後高齢化は更に進み介護保険を巡る環境はさらに厳しさを増していく。