厚生労働省の審議会は最低賃金の全国平均の目安を1054円と決めた。過去最大50円の引き上げ。最低賃金を下回ると違法。現在の最低賃金の全国平均は1004円、2002年度には663円。およそ20年の間に341円しか上がっていない。審議会でも労働者側は物価高で労働者の暮らしは極めて苦しくなっているとして大幅な引き上げを求めた。一方で経営側は賃上げをするということ、その引き上げは必要だとしたうえで賃上げでコストが増えて企業の倒産につながる恐れがあることなどを考慮して慎重な姿勢を示していて、この両者の間の隔たりが埋まらずに審議が難航していた。加谷珪一さんは「今の物価高を考えると足りない。食料品の値上がりを考えると1100円は欲しかった」と話している。世界の最低賃金(全労連しらべ)を見てみると日本は先進国で比較すると最低レベル。