医師が都市部などに偏り、地方で不足している問題の解消に向け、厚生労働省の検討会で、不足する地域で働く医師の給与の引き上げに保険料を使う案が示された。医師が都市部などに集中し、地方や特定の診療科で不足していることが深刻な問題となっている。これを受けて、きのう開かれた厚労省の検討会では、対策の取りまとめ案が公表され、医師不足の地域で働く医師の給与を引き上げるため、保険料を使って手当を増額する案が示された。他にも医師が過度に多い地域で新しく病院やクリニックを開業する際には、在宅医療や夜間および休日の救急医療など、地域で不足している医療を提供するよう要請したうえで、正当な理由なく従わない場合は病院名を公表するなどの措置をとる案も盛り込まれた。厚労省は来年の通常国会での法案提出も視野に検討会で出た意見を踏まえて年末までに取りまとめを行う方針。