NYから中継。先月末から今週にかけてトランプ政権の2つのエネルギー政策がフォーカスされていることについて。1つ目は「アラスカの資源開発」。今月2日にトランプ政権は、アラスカ州の石油・ガス開発でバイデン前政権が導入した制限の撤廃を提案した。また、それに合わせてアラスカに各国の政府高官が集まり、LNGの開発事業の推進が説明された。アラスカの資源開発とは、アンカレッジ近郊の港までパイプラインを通じてLNGを運ぶもので、総額400億ドルを超える巨額プロジェクト。これにより天然ガスを短い時間でアジアに輸送可能になり、日本には従来の3分の1の約8日で到着すると言われている。しかし、このプロジェクトは以前も計画が浮上したものの開発の難しさから断念してきた経緯のある”訳あり”プロジェクト。今回は、国防総省が支援する用意があるも、高コストで慎重な見方が根強くプロジェクトが実行されるかは不透明と言えそう。2つ目は「原子力発電」。先月下旬にトランプ大統領は、原子力発電所を増強する大統領令に署名して、原子力規制委員会に対して原子炉や原発の認可の迅速化を指示し、18カ月に短縮することを目指す予定とのこと。