団地の4階に住む男性。階段をあがり、5階に向かう。そのまま部屋に入るとそこは仕事兼趣味の部屋になっていた。平井さんは映像アーティストとして活動しており、普段は4階の48平米の居住スペースで生活。仕事や趣味の部屋として44平米の5階を活用。URでは今年から4階と5階のセット貸しの取り組みを開始。取手井野団地ではピーク時の1976年には2145世帯が入居していたが、今年4月には1684世帯に減少。また、65歳以上の高齢者が約52%を占めている。団地にはエレベーターがないため、階段の上り下りが負担となる4階や5階は空室が多い。そこで、高齢化が進む団地に若い世代を呼び込む新たなライフプランを提案しようと上層階をセットで貸し出すことにした。家賃は1住戸で4万円台のところ、4・5階セットで5万円台となっている。5階は水道設備や間仕切りなどを撤去しており、在宅ワークやキッズスペースなどとして想定しているという。映像アーティストの男性は5階部分をアトリエやスタジオとして使用している。現在4・5階のセット貸出は6セット全て満室となっているという。URは今年度中に数戸程度増やす予定だという。