中国軍はきょう午前、台湾を取り囲む形で軍事演習を開始した。20日に発足した頼清徳新政権へ圧力をかける狙いがあるものと見られる。台湾を管轄する中国軍東部戦区の報道官は、日本時間の午前9時前から台湾の北部・南部・東部と中国に近い金門島や馬祖島などの周辺で軍事演習を開始したと発表した。目的について「島を取り囲み遮断するため」としており、台湾を取り囲む形で行われている。今回の演習は2022年に当時の米国のペロシ下院議長が台湾を訪問したとき以来の大規模な軍事演習となり、中国が頼清徳政権に対し強い姿勢で臨むというメッセージと見られる。今回の軍事演習に対し台湾国防部は「理性のない挑発や地域の平和と安定を破壊する行動だ」と非難。「実際の行動で自由や民主、主権を守る」とする談話を発表した。