20日、台湾で新しい総統に就任した頼清徳氏は就任演説で、台湾の民主主義を守ると約束し、中国に対し武力による脅しをやめるよう求めるとともに戦争の可能性についても触れ、「台湾は世界的な安全保障に欠かせない存在である」と述べた。台湾を自国の一部だとする中国は、台湾併合のためには武力行使を排除しないとの立場。頼清徳総統は戦争の可能性について警告しながらも、「蔡英文前総統の路線を継承し、中国と共に平和を追求したい」と訴えた。中国による台湾海峡や周辺の海域での強硬な姿勢に対し各国から懸念が示されており、台湾海峡が紛争の火種となる可能性を懸念する声もある。台湾の人たちは、頼新総統に中台関係の新たな時代の幕開けの実現を期待している。民進党の頼新総統を待ち受けるのは、2008年以来となるねじれ議会。就任の式典に参加した国民党のメンバーは2人だけだった。