半導体受託生産の世界最大手、台湾・TSMCが発表した4−6月期の決算は、AI(人工知能)ブームを追い風に売上高が過去最高になった。4−6月期決算は売上高6735億1000万台湾ドル、純利益2478億4500万台湾ドルと伸びて2四半期連続の増収、増益となった。TSMC・魏哲家CEOは会見で「AI需要増加で力強い成長が期待できる」と述べ、2024年通期の売上高見通しを上方修正している。一方、TSMCをめぐっては、米国・トランプ前大統領が「自国の半導体ビジネスを奪った」と不満を表明し、台湾の防衛に消極的な姿勢を示している。これに対し魏CEOは「今のところ海外の計画に変更はない。米国や日本で工場の拡張を続ける」と述べるにとどめた。