きょうで15年となる東日本大震災。地震の直後、宮城県の上空からヘリコプターで津波の状況を撮影し、およそ2時間にわたって実況を続けた自衛隊員が取材に応じた。当時、仙台市の陸上自衛隊霞目駐屯地の隊員としてヘリコプターに搭乗していた山元清晃1等陸曹。任務は上空からの情報収集。カメラで捉えた被害状況を実況する役割だった。映像と音声は自衛隊の司令部や首相官邸にも送られた。5人の隊員が駐屯地を飛び立ったのは地震からおよそ15分後。当初は大津波が予想され、三陸海岸を目指して北上を試みたが松島湾上空で濃霧に阻まれ進路を変えた。瓦礫を巻き込んだ黒い津波が当時の想定を大きく超えて内陸へ押し寄せていった。濁流に取り囲まれた荒浜小学校。校舎は2階付近まで浸水。屋上で児童や地域の人たちが救助を待っていた。屋上で救助されたひとり、小学6年生だった男性が山元陸曹が撮影した15年前の映像を見る。自衛隊の映像をもとに救助ヘリが駆けつけおよそ320人は翌朝までに全員無事救助された。山元陸曹は「災害をゼロにすることはできないがなるべくゼロに近づけるために記録に残して次に生かすのは重要なことなのではないか」と話す。東北大学災害科学国際研究所・今村文彦教授は「科学的にも防災的にも極めて重要。迷わず早く逃げる判断材料は平時から地域で共有しておくこと」という。
