冬の味覚カキに異変が起きている。瀬戸内海の料理を味わえる豊島区の飲食店「雑草庵」で今の時期におすすめなのが広島県産のカキを使った「カキ鍋」(4510円、2人前~)。鍋などの加熱用カキは春にとれた広島県産の冷凍品、生ガキは香川県産を使っていた。広島県産カキはいつ入荷するか分からないという。品川区の鮮魚店「中與商店 武蔵小山店」でも広島県産のカキを仕入れることができず、春にとれた冷凍カキを加熱用として販売している。広島県は養殖カキ生産量の6割超を占める。呉市で100年近くカキを養殖している山根水産は先月からカキの水揚げを始めたが、8~9割のカキが“へい死状態”で生き残ったカキも状態が悪く出荷できないという。8月までは順調に生育していて、栄養不足や海水温の上昇などによって死んだ可能性があるが、原因は不明だという。呉市は地元産の生ガキを返礼品とする「ふるさと納税」の寄付受付を一時停止した。例年通りのカキ水揚げ回復まで3年以上かかるとみられている。
