去年カナダにわたり亡命宣言をした香港の民主活動家・周庭、アグネス・チョウさん。世界初となるカナダでの独占取材の様子を番組で伝えしたが、アグネスさんは、このインタビューの中で、カナダに渡る直前、香港の警察に中国本土へ連れていかれ、その際「弁護士への相談を禁じられた」と明かした。周庭(アグネス・チョウ)さんは香港国安法違反容疑で逮捕後の釈放中、2023年香港政府に留学を認められカナダへ。その後、香港の状況や身の安全を考え、12月に亡命を宣言した。周庭さんは「難しい選択だったと思う。今でも自分は香港人だと思っているし、香港は自分の家だと思っているが過去3年間、香港は私にとって恐怖の場所でしかない。過去3年間、定期的に国安警察に会わなければいけない」などと述べた。カナダ留学後に他の活動家の情報を当局に提供するよう要請されたという。スパイ行為の打診だ。アグネスさんはそれを断った。カナダに渡る前に中国本土で深センでの愛国ツアーに参加させられることになった。周庭さんは「その時に弁護士に言ってもいいかというと国安警察に言ってはだめと言われて。香港政府は香港は法治社会、香港には法の支配があると言うが明らかに法の支配の社会のやり方ではないと思う」と述べた。愛国ツアーへの強制参加について法的な根拠は示されていない。香港政府は国家安全条例を制定しようとしている。国家への反逆や反乱扇動、外国の政治組織・団体の香港での活動などを禁じる法令でこれができれば、香港国安法を補完し民主化運動への締め付けが厳しくなる。アグネスさんは最近YouTubeやXを再開し亡命により可能になった自由な発信に力を入れている。一方、カナダや日本、ヨーロッパでも中国警察の拠点があると報じられているため、常に警戒。アグネスさんは「人は自由がないとどれほどつらくなるのかいろいろ経験した。自由の大切さを世界中の人々に教えたいと思う」などと述べた。周庭さんカナダ独占取材の詳細はテレ東BIZで配信中。