小林正信さんは国友一貫斎の子孫。200年以上前の一貫斎の家を今でも守っている。見せてくれたのは懐中筆。上の部分が開くようになっていて、墨をいれておけば長い時間書き続けられる仕組み。万年筆と同じ仕組みだが万年筆が輸入する前に発明していた。墨がもれないようキャップになっていて、技術力の高い一貫斎らしい作り。その仕組の中で空気は温めると膨張するという性質を理解していた。さらにランプのような照明具の玉燈。当時の照明は皿に油と綿や麻の紐をいれて火を付ける灯明皿が一般的だった。しかしこれでは夜に字を書くには暗く、困った一貫斎はもっと明るくしたいと発明した。灯心が水を入れてさらに油を注ぐ。すぐに分離し、油が浮かび、灯心が吸い上げることで燃料になる。玉燈はガラスが光を拡散することで周囲を明るく照らす。さらに、一貫斎の資料には現存する日本で最古の飛行機設計図が。これは実現はしなかったが細かくデザインされている。他にも井戸を掘る掘削機の設計図も残っていた。