杉並区で住宅が倒壊した事故。原因は擁壁の倒壊だったが、調査専門業者には全国から調査依頼が寄せられている。日本で擁壁が多く作られたのは高度経済成長期。宅地造成が進み、擁壁は土地を効率よく活用できる方法として普及した。東京理科大学の高橋譲受による推計だと、老朽化した擁壁は少なくとも全国で100~200万箇所にのぼる。専門家によると、擁壁被害を懸念する近隣住民からの問い合わせが増えている。国土交通省は「住宅の擁壁の管理はあくまで所有者の責任」としている。高橋教授は擁壁改修プロジェクトを立ち上げ、簡易な補修方法などを紹介している。
