きょう午前10時、非常戒厳の宣言解除を発表して以来、公の場に初めて姿を見せた韓国のユンソンニョル大統領。国民向けの談話を発表した。談話は僅か2分ほどで、謝罪はしたものの自身の今後の任期などについては与党に一任すると述べるにとどまった。演説を聞いた市民からは「無条件で弾劾成立すべき」「心のこもった謝罪ではない」などの声。ユン大統領の演説について最大野党「共に民主党」のイジェミョン代表は、「非常に失望した。韓国の最大のリスクはユン大統領の存在そのもの」、与党「国民の力」のハンドンフン代表は、「早期退陣は不可避」と述べた。ただ、韓国の複数のメディアは、与党がきょう午後開かれた緊急の議員総会でユン大統領の弾劾の採決に党として反対する方針を決めたと報道。国会周辺ではきょうもユン大統領の弾劾を求める大規模なデモ。一方、ユン大統領を支持する人たちの集会も開かれた。そして、注目の午後5時。まず行われたのはユン大統領夫人の疑惑に関する法案の採決だが、与党議員のほとんどがこの採決のあと次々に議場から退出。議場に残った野党議員たちは起立し、与党議員一人一人の名前を呼んで戻るよう呼びかける。その後、与党議員のほとんどが不在の中、ユン大統領の弾劾を求める議案の採決が始まった。しかし、野党側が投票したあとも与党議員を待つとして採決は続いている。