長期的な温暖化の影響で生き物たちの命も脅かされる事態となっている。アフリカ・カボベルデは10の島々からなり人口は約60万人。世界的なウミガメの繁殖地で去年産卵にやってきたウミガメはのべ12万匹。ウミガメは砂浜の温度で子ガメの性別が決まるという生態を持っている(29度以上でメス、以下でオス)。カボベルデでは1980年代から平均気温が10年ごとに0.2度ずつ上昇しているという研究もあり、英国ロンドン大学クイーンメアリー校・クリストフエイザギル教授はここで生まれるウミガメのほとんどがメスになっているのではないかと危惧していて「最悪のシナリオでは2100年~2150年にウミガメが死滅する恐れもある」と指摘している。自然保護活動家・松田レナさんはウミガメの保護活動を行っている。観光客にも活動に参加してもらうことに力を入れている。寄付を行うと卵の周りにメッセージを書いたボードを置くことができ、子ガメの写真をもらえるという。松田レナさんは「地元の人が自然保護に積極的になるように願っている」などと話した。専門家によると温度によって性別が決まる生き物はウミガメのほかに約400種類いる。来月、アゼルバイジャンで開かれるCOP29ではアフリカの環境保護活動の資金のあり方などが話し合われる見通し。