岸田総理大臣は地球規模の課題などを話し合う国連総会の会合「未来サミット」で演説し、世界の平和と安全のためには安全保障理事会の信頼回復などが必要だと指摘し、改革に向けた具体的な行動を呼び掛けた。この中で岸田総理大臣はロシアや中国などの動向を念頭に「力による一方的な現状変更の試みは世界のどこであれ許されない。法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序こそが持続可能な開発を可能とし繁栄をもたらす」と指摘した。国連については「大多数の国が常任・非常任の双方拡大を支持し、そして安保理が国際の平和と安全に果たす役割や信頼回復の必要性を痛感している。来年は国連創設80周年。安保理改革に向け具体的な行動を進めるべき」と述べた。また、人間の尊厳を守り抜くため貧困や気候変動の対策などで国際的な協力を進めていくことや教育や保健・衛生分野などで「人への投資」に取り組むこと、核兵器のない世界に向けた現実的で実践的な取り組みを推進していくことを強調した。岸田首相は「より良い未来を実現できるよう世界の指導者は多国間主義の名のもとに結集しなければならない。国連に対する日本のコミットメントは揺らぐことはない」と述べた。
URL: http://unic.or.jp/