BRICS首脳会議 についてリオデジャネイロから中継で伝えた。メディアセンターでは中国のメディアも多数取材していた。政府の立場を代弁できないとして、インタビューは受けてもらえなかったが、各国にとってのBRICSの重要性を実感した。BRICSで大きな力を持つ国の一つが今回の首脳会議で議長国を務めるブラジル。今回のBRICS首脳会議は去年、同じ場所で開催されたG20、今年11月にブラジルの別の都市で開催される国連の気候変動を話し合う会議COP30と並び、ブラジルが議長国を務める重要な国際会議になる。ブラジルとしてはグローバルサウスの国のリーダー格として声を拾い集め、先進国側に伝える役割を担うことで国際社会の中で存在感を高めたいと考えている。今回の首脳会議は中国の習近平国家主席が欠席し、ロシアのプーチン大統領もオンラインでの出席となった。エジプトやイランの大統領も代理を派遣するなど、首脳の欠席が相次いだ。地元メディアは今回の首脳会議を重要なプレーヤーのいない空虚なサミットと表現している。ブラジルはBRICSを欧米との対立軸とは見られたくないが、注目度が下がるのも困る難しい立場。ブラジルはBRICSと関係を強化したい国々に加え、国連のグテーレス事務総長や南米の首脳を招き、気候変動対策や感染症対策など地球規模の課題について話し合うことで会議の意義を高めようとしている。ブラジルは民主主義国家でアメリカとの結びつきも強く、アメリカの裏庭とも呼ばれてきた。市民からは懸念の声も聞こえるかと思ったが、実態は想像と異なることが分かった。
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