埼玉県の県立高校で男子校、女子校の共学化を推進していくという方針が示された。事の発端は一昨年、県民から寄せられた苦情だった。この苦情を受けて県の第三者機関が県立の男子校と女子高を早期に共学化すべきと去年8月、県教育委員会に勧告を出していた。共学化を推進する市民団体は「合理的な理由がない区別は差別」と否定。しかし、この共学化に異議を唱えたのが一部の現役の高校生。およそ3万4000人分の署名を集め県教育委員会のもとを訪れていた。一方、現役高校生で共学化に賛成する人も。賛否が分かれる共学化。県教育委員会が実施したアンケートでは県内に在住在学する高校生の6割ほどが共学化しないほうが良いと回答。その理由には異性の目を気にせず学校生活が送れる、伝統雰囲気が失われるなど。そして、したほうが良いを選んだ理由には社会では男女が共に生活しているからなどとも回答されていた。こうした中で埼玉県が明らかにした12校ある県立の男女別学校を主体的に共学化を推進していくという方針。共学化の具体的な時期などは示されなかったが県教育委員会は共学校別学校には多様なニーズがあることから今後もアンケートや意見交換などを実施していくとしている。