工事現場や太陽光発電施設から銅線ケーブルなどの金属が盗まれ、転売される被害は、金属価格の高騰を背景に各地で相次いでいるが、現在の古物営業法では、切断されたケーブルなどについては、買い取りの際、本人確認が義務づけられておらず、対策の強化が課題となっている。こうした中、警察や法律の専門家、それに金属くずの業界団体などが参加して、法整備の在り方などを検討する会議が開かれた。警察庁によると、金属が盗まれる被害は全国でことし6月までの半年間に1万758件発生し、去年の同じ時期よりも3600件余り増えている。また、去年1年間の被害は、茨城県が2889件と最も多く、次いで千葉県、栃木県、群馬県、埼玉県と、関東地方での被害が全体の半数を占めている。検討会は4回程度開催され、新たな法整備も含めて対策を検討し、報告書を取りまとめることにしている。