子どもたちの未来を憂いて、見回りを続ける女性がいる。関口いづみさんは、貧困家庭を支援する団体のスタッフ、訪ねたのは埼玉県内のアパート。中に入ると、荒れ放題の台所に明かりの付かないリビング。この家の住人・愛さんは中学1年生、関口さんは2年間サポートを続けてきた。関口さんは県から委託されて、月に10回以上貧困家庭を訪問している。母の俊子さんは10年前に離婚し、以前は医療関係で働いていたが精神疾患と糖尿病を理由に退職、外出も困難になり生活保護を受けている。母親は食事を作ることも出来ず、冷蔵庫の食材はほとんどが賞味期限切れ。見兼ねた関口さんたちが急遽買って来たのはスーパーのお弁当。この家には食卓もなく、膝の上で食事をする。家族の会話もそこにはない。子どもに大切な”温かい食卓”が減り続けている日本。子どもの貧困率、日本は先進国の中で19番目に高い11.5%。9人に1人は満足な食事を取れていない。