浅村栄斗選手は西武時代、その将来性を信じ続けて起用した恩師の存在があった。渡辺久信は高校からプロの世界に飛び込んだ浅村選手にとって最初の監督で、成長を後押ししてきた。渡辺久信は浅村選手の2000本安打達成に「本当におめでとう」などとコメント。浅村選手は「すごく感謝している方」などと話した。2人が今でも忘れられない試合がある。プロ5年目の5月、渡辺は攻守で精彩を欠いた浅村選手を試合序盤でベンチに下げた。浅村選手は悔しさしかなかったが、気持ちは折れず、見返してやろうという感情も持っていたという。このとき渡辺は、下げられた悔しさを抱えながらも仲間を応援し続ける姿に浅村選手の強さを感じたという。翌日の試合以降、浅村選手を4番で起用。その期待に応えるように浅村選手はこのシーズン、最後まで4番を全うした。浅村選手について渡辺は「これからの野球界に必ず影響力のある人間になっていくと思う」などと話した。浅村選手は史上7番目の若さとなる34歳6カ月での偉業達成だった。