日中韓サミットに出席するため韓国を訪れている岸田総理はきのう「尹大統領との信頼関係をもとに今後ともシャトル外交を継続していきたい」と述べた。韓国の尹錫悦大統領と会談した岸田総理は記者団の取材に対し、核ミサイル開発を進める北朝鮮について「率直な意見交換を行い一層緊密に連携していくことで一致した」と話した。一方その後に行われた中国李強首相との会談では福島第一原発の処理水の海洋放出を受け中国による日本産水産物の輸入停止について即時撤廃を改めて強く求め、先週中国が2日間にわたって台湾周辺で軍事演習を行ったことを念頭に「台湾海峡の平和と安定は国際社会にとって極めて重要」と強調した。今日は4年半ぶりに3か国での会談が行われ、北朝鮮などの地域情勢や経済貿易の分野での協力、少子高齢化など3か国で取り組む社会課題が議論される見通し。外務省幹部は顔を合わせて対話することが重要と話すが、中国と考え方に隔たりがある中で課題や懸案についてどこまで一致できるかが焦点となる。