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「大原美術館」 のテレビ露出情報

静岡県浜松市から。次の依頼人は榊原文子さん。玄関だけでも3点の絵が飾られていた。これは夫の趣味だそう。ご主人は40年ほど前から時々絵を買うようになったそう。しかし25年前、ご主人が仕事を早期退職してから毎日ネットオークションをチェックするようになり、置く場所がなくなってきたため、裏の空き家をコレクションルームにしてしまったという。部屋の至る所に絵が置かれている。文子さんが外出中に届くようにしていたそうで、知らない間に増えていたそう。文子さんは「買ってしまったものはしょうがないので、いくらしたのか全然聞いたことがない」という。お宝は文子さんが唯一購入したことを怒った絵だそう。ご主人はここ2~3年、終活のためか絵の購入を止めるようにした。しかし半年ほど前、家の脇の物置小屋に宅配便で絵が届いているのを見つけてしまった。ご主人を問い詰めたところ、「ネットオークションで一目惚れして買ってしまった」とのこと。文子さんが「私にはワンピース1枚も買ってくれないのに」と言うと、「だったらこの絵をあげるから好きにしたらいいよ!」と言われたという。以来作品は林武の油絵。
力強く、たくましく、燃えたぎるような情念。林武は生涯ひたすら理想の構図を追求した執念の画家。1896年、東京・麹町生まれ。幼い頃から絵が得意で、画家を志すも家が貧しく、牛乳配達など様々な仕事をして金をため、24歳でようやく日本美術学校に入学。しかしわずか1年足らずで退学してしまう。理由は石膏像をデッサン中、突然「世界の全ては”明と暗”、すなわち相反するものが釣り合うことで成り立つ」と悟ったため。これを自ら「つり合いの美」と名付け、作品として表現しようと長い格闘が始まった。26歳の時、愛妻をモデルに描いた「本を持てる婦人像」。素朴にして重厚な画風だが、明暗のコントラストが絶妙で「第9回 二科展」で「二科賞」を受賞。画家として認められた林はさらに構図の研究に心血を注いでいく。モディリアーニのごときフォルムに魅せられ、ピカソのごとくキュビスムを取り入れたり、美しい構図を突き詰めるべくあらゆる画報を試みた。林は一度キャンバスに向かうと寝食を忘れ、取り憑かれたように制作に没頭。9割9分完成していても納得いかず、絵の具をすべて削り取って一から出直すこともしばしばだった。その姿を見た友人の画家・児島善三郎曰く「林武は命がけで絵を描いている。だからあの男の絵にはたとえ失敗作でも絵の奥に何かキラキラしたものがある」とのこと。53歳の時に描いた「梳る女」は構図研究の末に到達した傑作。櫛をもつ左腕とうつむいた顔、そして鋭く曲げた右腕の向きが全て絵の中心に集まっており、色彩においても青・赤・黒が見事に調和。これは緻密な計算によるもので、美しい均衡を保っている。人物画に新境地を開くと、風景画や静物画にも挑戦。青い水面と赤い木立の幹の対比が鮮烈な「十和田湖」、ステンドグラスさながらの太く黒い線で縁取った新巻鮭は、堂々樽存在感に満ちている。晩年魅了されたのが均整美の極地・富士山で、何度も挑戦した。1967年に文化勲章を受章、肝臓癌により他界したのはその8年後のこと。死の直前まで描いていた「薔薇」は絶筆とは思えぬほど鮮やかで力強い。依頼品の油絵は、暗い背景の中に浮かび上がる真っ赤な花瓶に生けられた花。朱色のガーベラは右上に伸び、水色の紫陽花は左横に溢れ、フォルムも色彩も絶妙なバランスを保っている。いかにも構図にこだわった林らしい作風だが、果たして鑑定やいかに。
住所: 岡山県倉敷市中央1-1-15
URL: http://www.ohara.or.jp/201001/jp/

他にもこんな番組で紹介されています…

2024年9月3日放送 20:54 - 21:54 テレビ東京
開運!なんでも鑑定団(開運!なんでも鑑定団)
大阪市生野区にある中村建設。依頼人は、社長の中村さんだ。19歳で起業し、東京などにも事業所を展開している。国内の被災地支援や、カンボジアの貧困地域への支援なども行っている。中村さんのお宝は、中村彝の油絵だ。妻が祖父の形見として受け継いだという。中村彝は、1887年に茨城県水戸市に生まれ、17歳で結核を患い、陸軍中央幼年学校を退学すると、太平洋画会研究所に入所[…続きを読む]

2024年8月20日放送 5:00 - 6:00 NHK総合
NHKニュース おはよう日本NEWS WEB チェック
岡山県倉敷市・大原美術館には毎年、20万人を超える人が国内外から訪れる。戦争末期、約30キロ離れた岡山市北区足守地区のある1軒の農家の蔵に避難させるという出来事があった。初代館長の武内潔真が決断した。「重要庶務要項抄」のタイトルがつけられたノートから分かった。大原芸術財団・吉川あゆみ上席研究員のコメント。美術品の疎開の経緯を紹介。三宅彰子は「大人たちが作品を[…続きを読む]

2024年6月26日放送 13:05 - 13:55 NHK総合
列島ニュース(季節の映像)
岡山・倉敷の大原美術館の睡蓮。フランス印象派の画家・クロードモネの自宅庭から株分けされた“睡蓮”は、モネの絵画を所蔵する縁で24年前に譲り受けた。

2024年4月15日放送 23:00 - 23:30 NHK総合
ザ・バックヤード 知の迷宮の裏側探訪(ザ・バックヤード 知の迷宮の裏側探訪)
大原美術館を特集。大原美術館は1930年に設立され、西洋美術中心の美術館としては、日本で最初の私立の美術館だという。そんな大原美術館をとよた真帆が探訪する。美術館には児島虎次郎が収集した作品を多く展示されている。そこでクロード・モネ、エル・グレコ、レオン・フレデリックなどの作品を見て回った。
ここからは塚本貴之の案内で展示してない貴重な作品が眠るバックヤー[…続きを読む]

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