大和アセットマネジメント・岩手さんはきょうの予想レンジを149.70円~150.70円とし、「本日はこのあとのエヌビディアの決算を受け株式市場が上昇すれば為替も円安で反応しそう。一方、ニューヨーク時間にはアメリカの2月のPMIやFRB高官の発言が予定されているが、市場の利下げ折込はすでにFRBの予想に近い水準まで修正されているため、さらなるドル高の余地は小さいと見ている」などと話した。また、注目ポイントには「循環的な円高vs構造的な円安」と挙げ、「ドル円の予想は円高派・円安派に分かれ、それぞれ異なる根拠と時間軸で語られている。円高の根拠は日銀のマイナス金利解除やFRBの利下げによる日米金利差縮小という循環的要因。一方、円安の根拠は日本の貿易赤字・デジタル赤字・つみたてNISAによる対外証券投資という金利差とは無関係の構造的な円売りフロー。また、分析の特徴として日米金利差からドル円の水準を推計するのは簡単だが、構造的な円売りフローからドル円の水準を推計するのは難しいと言える。金利差で説明できない部分を”構造的な要因”と解釈すれば区別できる。ドル円の実績値と日米の5年国債金利差に基づくドル円の推計値から実績値と推計値の差を抽出したグラフを見てみると、両者の差が右肩上がりになっているのが分かる。これが金利差では説明できない部分=構造的な円安要因と解釈できる。いくつかの前提を置いた時のドル円のシナリオを見てみると、目先は日銀のマイナス金利解除やFRBの利下げが意識されることでドル円の上値は重くなるものの、その後は構造的要因が勝り円安が進むことが示唆される」などと話した。