江戸時代、奈良では綿花栽培や木綿糸の生産が盛んだった。明治時代にアメリカから靴下編み機が導入され、農家の副業として靴下づくりが広まった。戦後、ナイロン製の糸をいち早く取り入れたことなどから生産量が増え、全国1位にまで発展したという。今回の工場は奈良県でも特に靴下生産が盛んな大和高田市にある。靴下の種類には“先丸”と呼ばれる一般的なものと、それぞれの指が包まれるタイプの“5本指”、足の先が2つに分かれたタイプの“足袋型”がある。この工場では約100種類の靴下を製造、特許取得や発明賞を受賞したアイデア靴下もたくさんあるという。つまずき予防の靴下は、つまさきを上げることでつまずきを防ぎ、滑りにくくして転倒も防いでいる。疲れにくい靴下は足底クッションで長時間立っている仕事の人に喜ばれているという。外反母趾対策の靴下は発明協会から賞をもらったという。