高知県の旧陸軍墓地にある忠霊塔で初めて内部の調査が行われた。忠霊塔が建てられたのは昭和17年。高知県の「旧陸軍歩兵第44連隊」の兵士など第2次世界対戦で亡くなった9818の霊が祀られている。納骨堂の中には3000個以上の骨壺が収められているが戦没者の身元がわかる名簿など詳しい記録は一切残っていない。30年以上忠霊塔を管理してきた石本さんは忠霊塔を調査し戦没者の名前を明らかにしようと考え、平和資料館の職員などと協力して骨壺に書かれてある名前や亡くなった日を記録している。調査した130の骨壺のうちほぼすべての没年が「昭和19年6月29日」であることが判明。当時はマリアナ諸島で激戦が繰り広げられ、多くの兵士が玉砕した。高知の部隊も多く参加しており遺骨は見つからず、骨壺には代わりに写真や肖像画が収められている。