午後3時の東京・大田区。住宅街に人だかりが。おでん鍋から立ち上る湯気に誘われ、子どもから大人まで、地元の人達が途切れることなく訪れるのは、70歳の静恵さんが1人で切り盛りするおでんの店。店を構えておよそ40年。1品60円~という安さと、手作りの味噌ダレをつける変わらぬ味で、地元に愛されてきた。ところが、この店にも物価高騰の波が。おでんの具材の仕入れ値が、軒並み高騰している。中でも今、激しく値上がりしているという具材を盛り付けてもらうと、ボール串や、ごぼう巻などの練り物に加え、昆布なども高騰。1個90円のたまご。昨日発表された最新の平均価格は、1パックあたり312円と、2013年の調査開始以来、最高値を更新した。店名物の大きなしらたきや、さつまあげのほか、ウインナー串なども値上がり。さらにダシに欠かせない干し椎茸や煮干しに加え、味噌ダレを作るための味噌。きわめつけは、おでんを盛り付けるためのトレーまで。値上げ商品だけで、おでん皿はいっぱいになった。おでんに吹き荒れる逆風の嵐。
