空港の制限区域内での事故は先月末までに38件と同期比で統計開始以降最多となっている。なぜ空港の事故は増えているのか。先月、羽田空港ではコンテナなどを運ぶ作業車とワゴン車が衝突し、6人が怪我をした。航空機の水平尾翼が損傷する事故は、航空機を車両で牽引する作業のミスが原因だった。空港で何が起きているのか。10年近く、地上作業員をしている男性に話を聞くことができた。男性によると、航空需要が急激に回復し、現場は人手不足になr業務が錯綜している状態だという。一部の作業員の業務が集中し、小さなミスが相次いでいるという。国土交通省への情報開示請求や関係者への取材でわかった空港の制限区域内で起きた事故は38件で、同じ時期としては2014年以降最多となっている。ほとんどの事故は航空機の誘導や荷物の積み下ろしなどを行う地上作業員が関係しているという。中には利用客に被害が及んだケースもある。利用客が乗ったバスの前に荷物を運ぶトラックが飛び出し、バスが急停止して12人が怪我をする事故が起きていた。東洋大学の福手勤名誉教授は、航空機の運行にも影響を与える恐れがあると指摘する。事故が多くなっている背景にあるとして指摘されるのが新型コロナの影響による人材不足。国土交通省の調べでは、コロナ禍で地上作業員の離職者が増加し、その後採用を進めたもののみ経験者の割合が増えたという。現場では限られた人手で業務を維持するための模索が続いている。大阪空港ではリモコンで航空機を牽引する車両の活用を本格的に始めた。従来に比べ2割の人員削減効果があったという。専門家は大きな事故が起きる前に対策を急ぐ必要があると警鐘を鳴らしている。国土交通省の有識者会議は賃上げなどの処遇改善や中長期 的には外国人材の積極活用が必要だとしている。
住所: 大阪府豊中市蛍池西町3-555
URL: http://osaka-airport.co.jp/
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