天皇皇后両陛下と長女の愛子さまは、戦後80年の節目にあたり今日から沖縄を訪問している。国立沖縄戦没者墓苑では、花を手向け深く頭を下げた。その後、厳しい戦争を生き抜いてきた人達の声に耳を傾ける様子も見られた。愛子さまにとって初めてとなる沖縄訪問。激しい戦いの記憶が残るひめゆりの塔の前にも、沿道には多くの人が集まっていた。沖縄の人達は、皇室へ複雑な感情を抱いてきた。「天皇の名の下に、戦争へと突き進んだ日本」沖縄の激しい地上戦は県民を巻き込み、約20万人の命が失われた。終戦から30年後、上皇ご夫妻が初めて沖縄を訪問した際は火炎瓶が投げつけられた。それでも訪問を続け、県民一人一人の言葉に耳を傾けてきた上皇ご夫妻。2人の思いを引き継いだのは、戦争を直接知らない世代である天皇陛下。両陛下は沖縄の歴史が若い世代に語り継がれていくことや、平和を大切にする心が育まれることが大切だと考えている。その思いは、更に次の世代である愛子さまにも引き継がれている。「豆記者交歓会」では1962年から始まった豆記者との交流が、皇太子時代の上皇ご夫妻から両陛下や秋篠宮ご夫妻へ引き継がれている。愛子さまは2歳の時に陛下に手を引かれ豆記者と交流。中学3年生となった2016年には同世代の豆記者たちに様々な質問をしていた。中学の卒業文集には戦争に対する思いを綴っていた。そしてきょう、愛子さまは両陛下と共に沖縄戦で亡くなった犠牲者の名前が刻まれた記念碑「平和の礎」、戦没者342人の「刻銘板」の前で説明を聞き、午後5時前には沖縄県平和祈念資料館を訪問した。