アカヒジ・サムエルさんは父の出身地だという沖縄に向かった。戦前にフィリピンには多くの日本人が移り住んだが、日米への開戦とともにアメリカ統治下のフィリピンに日本軍が侵攻したが、日本軍への戦争協力を強いられた在留邦人はフィリピン人から敵とみなされ漁師をしていたアカヒジさんの父はゲリラに殺害された。さらに子どもたちには無国籍という問題も。戦前の国籍法では父が日本人であれば子供も日本人となるが、父が死亡したあとに手続きができず。日本人残留2世は多くが無国籍状態で渡航の自由もなく仕事も限られ、貧困の中でフィリピンの離島で逃げるように生きてきたという。今年10月にはアカヒジさんは父に関する情報提供を呼びかけた。すると父の出身地の沖縄で赤比地性の人々が声をあげた。戦前に赤比勲という人物がフィリピンに渡り漁師をしていたという記録が見つかったという。さらに妻の名前もわかり、父親の可能性がでてきたという。アカヒジ・サムエルさんは沖縄に降り立ち、父の墓に手を合わせた。