家電修理人の今井和美はこれまで3万点もの家電を修理してきた。小学生のころから独学で身につけた知識と技術で製造メーカーでさえ受けてもらえない古い家電を修理。今井和美が住んでいるのは人口約650人の三重・太郎生。依頼者はこんな山奥まで、どんな思いで何を直しにくるのか。今井和美に密着。今回の依頼品は約20年前の踊る獅子舞。依頼人は岐阜・不破郡に住んでいる多賀郷子さん。多賀さんは15年ほど前、お正月に子どもが喜べばと思い購入したという。離婚を経験し1人で3人の子どもを育てていた。8年ほど前突然故障。近くの電気屋さんに持っていったが直らなかった。今井さんはまず電池を入れて動作確認。全く動かなかった。電池部分が錆びていたので、分解し電池ボックス周辺の修理を行った。サビを徹底的に削り取った。電池を入れると獅子舞は動き出した。しかし動きが固く音もおかしかったので基盤をチェックした。制御ICチップが侵食され形がボコボコになっていた。制御ICチップがおかしいので修理不可能。治すとしたらジャンク品を見つけICチップを付け替える。1週間後、函館のパン屋から同じ獅子舞が届いた。獅子舞を送ってくれた澤田かなこさんは「忘年会の特賞で獅子舞が当たった。壊れたので誰かのお役に建てますようにで送らせていただきます」などと話した。今井さんは基盤を修理品に付け替え修理が完了。動作確認すると、獅子舞は見事動き出した。今回の修理代金は16000円。依頼者の澤田かなこは「もう本当に感動。嬉しいだけ。」などと話した。