東北電力は昨夜、宮城県にある女川原子力発電所2号機を東日本大震災で停止して以来、13年半余りを経て再稼働させた。東北電力によると、再稼働した女川原発2号機はきょう未明、核分裂反応が連続する臨界状態に達したということで、来月上旬には発電を開始する見通し。東京電力福島第一原発と同じタイプの原発の再稼働は東日本大震災のあと初めてで、被災地にある原発としても初めての再稼働となった。東北電力では、13年以上の運転停止に伴い運転員のおよそ4割が運転の経験がなく、人材育成の強化が課題となっている。また、能登半島地震で甚大な被害が出たように、女川原発が立地する牡鹿半島でも地震による土砂崩れや津波の浸水で住民の避難道路が通れなくなるおそれがある。東北電力には想定外の災害に備えて安全対策を徹底するとともに、国や地元自治体も事故の際に住民を安全に避難させる体制の構築が求められることになる。