山口・岩国市の海に4人の女子学生たちの姿が。ここ岩国市はこの20年ほどの間で度々大型台風に見舞われてきた。その影響は海にも及び、海底に生えていた海藻が根こそぎなくなってしまった。その結果、海藻を棲み家とする魚介類もすっかり姿を消してしまった。魚がいなくなってしまったことは地元の水産業にも大きな打撃を与えた。漁師たちが相談したのが地元の高等専門学校。環境工学などが専門の杉本教授は学生たちと共に海の再生に取り組んできた。再生の鍵を握るのが鉄鋼スラグ。鉄鋼スラグとは製鉄所で鉄を作る際にできる副産物。鉄分や石灰などで構成されている。11年前から鉄鋼スラグを海底に投入。鉄鋼スラグには鉄が多く含まれているため鉄分などのミネラルが海中に溶け出し、海藻の成長を促すことができるという。海洋調査で鉄鋼スラグの効果がじゅうぶんに発揮されていることが分かった。
住所: 山口県宇都市常盤台2-14-1