能登半島地震から半年がたち、被災地では夏祭りの時期を迎える。高橋俊雄解説委員が「能登地方では夏から秋にかけてキリコ祭りが各地で行われ、文化庁の日本遺産にも選ばれている。その先陣を切るのがのと町の宇出津地区に江戸時代から伝わるとされるあばれ祭り。高さ6メートルほどのキリコを町内会ごとに組み立て、神輿とともに練り歩く。今年も今日と明日開催されるが、地震の影響も出ている。今年は36の町内会のうち4つがキリコの参加を見送り、組み立てるものの動かさないというところも5カ所ほどある見込み。これまでのように町の外に出た人たちが帰省して参加するということが難しく、担ぎ手の確保が困難なことが主な理由。また、地震の影響で駐車場や宿泊施設が十分ではないため、観光目的の来場は控えるよう呼びかけている。珠洲市の宝立七夕キリコまつりは、6基のキリコのうち海辺の倉庫に置いてあった5基が津波の被害を受けた。今年はキリコを揃えることができず中止を決めたという。石川県は、祭りを未来に継承していくことが地域コミュニティの再建につながるとして、用具の修理などにかかる経費の支援を行うことにしている。またクラウドファンディングも複数行われてきた。人口減少の進む地域で起きた能登半島地震。その復興の支えにもなる祭りの火を消さないためには、長期的な支援の充実が欠かせなくなっている」とスタジオで述べた。