依頼人は佐賀・有田町の池田祐介さん。去年、出張鑑定で出演して微妙な結果だった。鑑定前に「鑑定額が100万円以下だったら骨董収集をやめるわ」と約束してしまい、収集をやめることになった。しかし今回、もしリベンジできたら収集を続けてさせてもらえる約束を取り付けた。依頼品は、ネットオークションで18万5千円で購入した香蘭社の壺。1616年に有田焼が誕生し、やがて色絵が登場すると装飾的な技法が次々確立され、海外王侯貴族をも魅了し、1873年のウィーン万博でも有田焼は目玉の1つとして展示された。1875年には8代・深川栄左衛門を中心に有田の名工や商人によって日本初の陶磁器製造販売会社「香蘭社」が設立された。設立からわずか1年後に開かれたフィラデルフィア万国博覧会では日本出品場の最も目立つ場所に飾られ名誉大賞の褒状を獲得。78年のパリ万博では金牌を受賞した。時代の趨勢にも柔軟に対応し、9代の長男・深川与太郎は宮内省御用達を賜るなど事業を拡大し、日本で一、二を争う製陶会社へと発展させた。
