第一ライフG・上野有輝氏に話を聞く。最近はアメリカの長期金利の上昇が意識されている。10年債利回りは19日に一時4.685%まで上昇。その後は4.5%程度まで低下しているが、市場では金利上昇が株式市場のリスクになるのではとの懸念が強まっている。金利上昇の要因のひとつにインフレ懸念の再燃がある。ミシガン大学が発表した調査によると、1年先の期待インフレ率は4.8%、5年先は3.9%と上昇。5月のバンク・オブ・アメリカの調査でも「最大のリスクはインフレ再燃」との指摘が出ている。アメリカの財政赤字拡大や国債増発への懸念、AI投資ブームによる資本需要の拡大などを背景に実質金利が上昇していることも、金利上昇の要因とみられる。中東情勢が落ち着き原油価格が下落しインフレ懸念が後退したとしても、長期金利は簡単には低下しない可能性がある。先週、ウォーシュ氏のFRB議長就任に際しトランプ大統領がFRBの独立性を尊重する姿勢を見せたことや、ウォラー理事も利下げに慎重な発言に転じたこともあり、市場ではFRBの年内の利上げ確率を50%以上と織り込んでいる。長期金利の上昇は株式相場にとってもマイナスになる。ゴールドマン・サックスは、10年債利回りが1か月で0.4~0.5ポイント程度急上昇した場合、株式市場は調整しやすいと指摘。今後の金利の動向は注意が必要となりそうだ。
