日本の水産物の中国輸出再開に関するトーク。背景には中国の経済情勢が影響している。中国経済は不動産市況が低迷していて、消費が伸び悩んでいる。またトランプ関税が外需の先行きに影をおとしている。中国側は去年11月に日本人が中国訪問をした時の短期滞在のビザを免除するなど、日本との関係改善を示唆するとも見える動きが相次いでいる。細川美穂子上席主任研究員は「日本との関係を強めることで、米中の貿易摩擦のマイナス面を補うことを意識か」などと話している。早期の再開に向けては予断を許さない状況。日本からの輸出の再開をめぐっては、手続きに必要な条件が追加されている。新たに放射性ストロンチウムやトリチウムの検査証明書が必要になっている。これらの検査機関が限られていて、時間がかかる。輸出再開には数か月程度かかるという見方が出ている。中国は日本の水産物の最大の輸出先だったが、去年は9割以上減少したという。政府は中国の代わりに国内のホタテの加工を促すため、機械などに補助金をだしたりしていた。その結果アメリカなどへ向けた輸出が大幅に伸びた。ホタテは海水温の上昇などで生産量が減少し、海外需要が高まっていることで異例の高値となっている。