福島県の温泉リゾート施設「スパリゾートハワイアンズ」の運営会社・常磐興産は米国の投資ファンド「フォートレスインベストメントグループ」からの買収提案を受け、取締役会で賛同することを決議したと発表した。ファンド側は今後TOBを行い、来年3月ごろに完全子会社化したうえで上場を廃止する方針で、施設のブランドや雇用は維持するとしている。常磐興産は主な顧客の首都圏のファミリー層の減少や施設の老朽化といった課題を抱え、大規模な設備投資に踏み切るのが難しい状況が続いている。米国の「フォートレスインベストメントグループ」は宮崎市の大型リゾート施設「シーガイア」の運営会社をことし買収したほか、傘下に複数のホテルがある。レジャー施設を経営するファンドのノウハウを使って集客力を高めたい狙いがあると見られる。