一昨日栃木県・宇都宮市と隣接する芳賀町間を結ぶ次世代型路面電車「LRT」が開通した。1度に160人の乗客を輸送する事ができ、従来の路面電車と比較してバリアフリーな設計のため高齢者や車椅子の人も気軽に利用できる。宇都宮市周辺では少子高齢化による人口減少と自家用車普及によるバス路線赤字という問題を抱えていて、都市中心部からLRTで郊外の人が集まりやすい施設を結んでバス路線の見直しを行うことで誰もが移動しやすいコンパクトな街づくりを目指している。沿線では開業前からLRT開業に向けてスーパーやホームセンターなどの店舗が次々に進出していて、一昨年には市内で26年ぶりとなる新しい小学校も開校した。一方でLRTが開通する事で新たな交通ルールが生まれることから事故が発生しないか不安の声もあがっていて、栃木県では車の保有台数も多いことから利用者は増えないとの批判の声も出ている。こうした意見に専門家は「短期的な利益を見るのではなく、同様の課題を抱える都市の先行事例として長期的に見守っていく必要がある」と述べた。LRTは今後市の中心を通る5kmほどの延伸を計画している。