習近平国家主席は、ベトナムの後はマレーシアとカンボジアを訪問する予定。ベトナムとカンボジアについては、トランプ大統領が相互関税で非常に高い関税率を発表している。中国はアメリカとの対立が続く中、東南アジアの国々との貿易を拡大させてきた。去年1年間のASEAN向け輸出額は5865億ドルあまりで、アメリカへの輸出額を上回っている。アメリカとの貿易摩擦が経済に与える影響を緩和するため、アジア各国との貿易を強化したいものと見られる。今月8日に李強首相がEU・フォンデアライエン委員長と電話対談したほか、11日には習主席がスペイン・サンチェス首相と会談するなど、働きかけを強めている。7月後半にEU首脳らが北京を訪問し、習主席との会談を調整しているという。習主席が訪問するカンボジアでは今月5日、中国で進められたリアム海軍基地の拡張工事が完了したばかり。中国が見返りに軍事利用するのではないかとアメリカが懸念を示している。アジア各国はバランス外交を重視し、関税についてもASEANは報復措置をとらず対話で解決策を探ることにしている。